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アスペルガーと定型を共に生きる

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2018年3月28日 (水)

異なるバランス

 人はなんかかんかバランスを取りながら生きています。暑ければ汗をかいて体温を下げ、寒ければぶるぶる震えて体温を挙げ、お腹がすけば(血糖値が下がれば)ご飯を食べ(血糖値を上げ)、理想的な状態を保とうとしています。体の仕組みが自然にそうなっています。この働きがうまくいかないと、しんどくなって、場合によっては死んでしまいます。

 体の仕組みだけではなく、たとえば寒ければ服を着る、といったように、何かを利用してバランスを保つこともします。火も使いますし、今は暑ければクーラーで部屋の温度を下げちゃうということまでします。

 疲れたら休みます。眠ければ寝るけど、ある程度寝れば自然に目が覚める。退屈すれば何か刺激になることをします。まぶしければ目を細めます。薄暗ければ目を見開きます。そうやってちょうどいい状態を保ちます。

 何のため、といっても特にすごい理由があるわけじゃなくて、ただ生きていくのはそういう事だとも言えます。

  食べる→満腹になる→活動する→お腹がすく→食べる→満腹になる→活動する→お腹がすく→……

 おんなじことの繰り返しで見方によっては馬鹿みたいとも言えますが、まあでも生きるってやっぱりそういうことですよね。で、そういう繰り返しが保てなくなると死んじゃうわけです。

 人との関係もそんな感じでしょう。寂しくなれば人を求め、うっとうしくなれば人を避ける。人に物をもらえばお返しをする。話しかければ答えられる。いやなことをされれば仕返しをする。お店で商品をもらえばお金を払う。やっぱりいろいろバランスを取りながら生きています。そしてそのバランスが崩れると、やっぱりしんどくなる。

 完全に植物状態になってしまうと、人とのそういう関係はなくなりますが、意識があって生きている限り、なんかかんかそういう人との関りが生まれ、そしてその人、その人たちにとっても「適度なバランス」が求められます。

 そのバランスがうまくかみ合った関係は心地よい関係になります。ところがそのバランスがうまく作りにくい関係になると、お互いにしんどくなります。定型アスペの間はそういうバランスの崩れが起こりやすい関係の一つでしょう。

 すごく単純化して言うと、アスペの方は自分の中でのバランス重視で、必要最小限なところでほかの人に関わり、そこに小さなバランスを作ろうとする。それに対して定型は人との間に作るバランス重視で、その中で自分のバランスを保とうとする。

 そうすると、その定型とアスペがかかわると、定型は自分のバランスを保つために相手に積極的にかかわろうとするのだけれど、アスペは自分のバランスを保つために相手から距離をとろうとする、という形になります。そしてそのずれがお互いに辛い結果を生む。

 自分の中のバランスを中心にする場合は人に話しかけるときも「ひとり言」的になり、人とのバランスを中心にする場合は相手の「ひとり言」も自分に向けられた主張に聞こえる。そのズレがあるから、お互いに相手の反応が意味不明になり、そこから相手への不信感が生まれることもある。

 違うバランスのとり方をする人間同士の間で、どんなバランスのとり方が可能なのか。そこが大きな問題なんでしょうね。関わらないようにする、というのは一番簡単な対処の仕方ですが、世の中それだけでは生きていかれませんし。 

 
 

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コメント

前の記事とこの記事、とても興味深く読ませていただきました。本当に そうですね、アスペ(自閉症スペクトラム)は やはり 自閉と書くだけあって、全てが内向き、自分のバランス第一で、それが崩れることが 一番の恐怖かもしれません。その反面 ぶれない 自分の信念も強くて 周りからは まっすぐや、純粋や、無邪気と言われることがよくありました。よくも悪くも 周りに流されない 何かがあるようです。流されたくないのか、流されたら自分ではなくなってしまう恐怖があるからなのか よくわからないです。何に対してもそうですが 変わってしまうことに とても 敏感に反応して 対応するのに時間がかかります。どうでもいい小さなことでも 自分にとっては一大事な決断や 勇気のいることだったりします。アスペ側の情報しか 与えられませんが、何かを考えるきっかけになれば嬉しいです。

Tinaさん

>  どうでもいい小さなことでも 自分にとっては一大事な決断や 勇気のいることだったりします。

 そうなんですね。こういうところがなかなか気づきにくいんだと思います。でもこうやって言葉にして言っていただくと、気づく手掛かりが得られます。

 もちろん言われても無視してしまう人もいるでしょうし、それだけでうまくいくかどうかは何とも言えませんが、でもそういう「小さな気づき」を積み重ねていくことでしか、前進はないと思います。小さな積み重ねの先に、あるとき、大きな進歩が生まれるはずですし。

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