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アスペルガーと定型を共に生きる

  • 東山伸夫・カレン・斎藤パンダ: アスペルガーと定型を共に生きる

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2015年5月10日 (日)

「問題」か「努力」か

 掲示板の方であすなろさんがこんなことを書かれています。

「よく言われる『想像力に乏しい』というのも、「いろんなところに想像が及んでしまい、取捨選択ができないとも取れる。『相手の動きが読めない』というのも、あらゆるものの動き、状況が入ってきてしまうために、相手の動きだけに集中できない。とも、考えられるわけで。もし私が、幼い頃から情報過多に翻弄されていて、そこに周囲からの『全否定』も加わって、自分でそれら全てをフリーズさせてしまったのだとしたら、納得できないこともないかなと。」

 つまり,アスぺの方の「特徴」について,しばしば「能力の問題(想像力に<乏しい>とか,相手の動きが<読めない>とか)」だと説明されるわけですけれど,実はそれは結果に過ぎないので,むしろ定型が普通なら無視してしまうような小さなこともみんな拾い上げてしまうという,ある意味では「鋭敏」さと言える「能力」をうまく使いこなせず,逆に周囲から否定されるために,想像力を「働かせなくして自分を守るようにした」のではないか,ということですよね。

 「能力の欠如」 ⇒ 「理解力のなさ」

           VS

 「鋭敏さ」+「他者からの否定」 ⇒ 「能力の遮断」

 というふうに,天地をひっくり返して考えて見られたことになります。もちろん定型基準で考えれば,その「鋭敏さ」を生かし,無視するところは無視する,「適切な情報の処理能力の欠如」という「障がい」として説明しなおすことは不可能ではありませんけれど,これもKatzさんとKeiさんの議論を借りてさらに問い返すことができます。Keiさんは定型の「能力」についてこんなことを書かれています。

<定型>は「定型社会で似たような考えをする多数派」の「おかげ」でそれらを「自分で」克服することができる。

 この話をここの問題に当てはめると,こういう理屈が成り立ちます。

 「定型は自分個人の<能力>で,適切な注意の仕方(情報処理)を行っているのだと勘違いしているが,実際は多数派が自分たちの感覚にあった注意の仕方を代々工夫してきていて,それを無意識に次の世代へも伝え,あるいは前の世代から学んでいるからそれができるにすぎない。これに対してアスぺは少数派で,自分にあったやりかたを作っていこうとしても,それが常に周りから否定され続けるので,それを積み重ねることも人に伝えていくこともできない状態に置かれている。それは個人の<能力>の有無の問題ではなくて,個人の<特性>を活かすような世の中の仕組み,やり方が利用できるかどうかの違いなんだ。それが利用できる定型は<能力>があるように見えるし,利用できないアスぺは<能力>がないように見えるだけのことになる。」

 まあ,この理屈にもまた反論がないではないでしょうけれど,少なくとも単純に「個人の能力」で説明してかたの付くようなシンプルな問題ではないことは明らかでしょうし,何より私が大事なことと感じるのは,定型的な基準では「問題」としてしか見えないアスぺ的特性の部分が,アスぺの方の「努力」として見つめなおすことが可能になることです。

 「問題」であればそれを「抑圧」したり,「矯正」したり,「補強」したり,そんな対処になるのが自然でしょう。この場合アスぺの方はどうしても定型の世界に従う,受け身の生き方になりがちです。

 それに対して「努力」というのは主体的なことですから,それがうまくいかないときには「努力」の仕方を主体的に「調整」する,という姿勢が可能になるし,調整であれば,「お互いに」それをすることになっていきやすいでしょう。

 なんか言葉のお遊びになっちゃうとやばいなと思うんですが,でも「お互い様」ということをベースに,関係を「調整」する道を探るためには,そういう微妙だけれど,実は大きい視点の取り方の違いが重要になるんじゃないかと,そんなことを思ったりするわけです。


    

 
 
 



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