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2015年3月29日 (日)

個性的な定型アスぺ問題

 またもや最近感じていることです。

 定型アスぺ問題を考える時に,「定型はこうだ」「アスぺはこうだ」というような違いの発見があって,それは大事な意味を持っていました。それはお互いにとって相手の「当たり前」が違っていて,その結果おかしなコミュニケーションになり,そこで悲劇的な対立が生まれたり,時に暴力的な支配が行われたりすることがある,という可能性を知ることで,そうではないつながりを模索するきっかけとなるからです。

 で,その次のステップとして,そういう違いを持ちながらもなおつながって生きていく上でも,またその違いをよりよく理解する上でも,「違いはあるが,もっと基本的なところでここは共通している」という面を見出すことも大事になりました。それは違いに気づかないまま,勝手に自分の常識を押し付けて,「そこは同じに決まっている」と決めつけることではなくて,むしろ違いを突き詰めていくことで,「でもこの部分はもうどうしても共通してしまっているなあ」と感じられるような部分になります。

 これは私の感覚ですが,そういうところが見えてくると同時に,「相手がこう感じるのは,自分がもしそういう状態に置かれれば無理もないと思える」という形の想像力が働き易くなってきます。「相手の身になって,共感的に理解する」ということが改めてでき始める気がするのです。もちろんそこでもズレはいつでも起こりうることですが,お互いのズレに気づかない段階での,押しつけ的な共感とはやはり違いが出てきます。

 そんなふうに,「違い」を前提にした「同じ」の気づき,そして「ズレ」を前提にした「共感的な理解」が生まれ始めると同時に,面白いことに今度は改めて「それって定型アスぺ問題というより,個人の性格の問題じゃない?」とも見えるような話がぼちぼち増えてきた感じがするのです。

 私の記事で書いている中身についても,そんなコメントを頂くことが増えてきた気がしますし,みなさんのコメントでのやりとりを拝見していても,カップルによってすごく違う,という面が大きく問題になってくるような例が増えていると感じます。

 改めて「定型」VS「アスぺ」という枠で決めつけてみるのではなくて,それぞれに個性的な個人同士の関係,というところから,それぞれのひとが「自分の所はどうなんだろうか?」ということを個性的に見つめなおすことに意味が出てきているような印象を持ちます。

 それは「定型アスぺ問題」からもう一度「個人同士の問題」に戻ったという面もありますけれど,でも決してズレに気づかない段階に戻ったわけではないでしょう。その違いはたぶんこんな比喩でも言えそうに思います。

 一般的に,男女のカップルが抱える問題は「男ってこうだよね?」とか「女ってこうでしょう?」と言えるような「男女のズレ」として見えてくるものがいろいろあります。で,そういう「男女の違い」を理解することで,お互いの関係を見直したり,調整したり出来る部分もある。

 でもさらに突っ込んで見ていくと,「男だから」とか「女だから」ということを超えて,「この人だから」とか「この人とこの人の組み合わせだから」という風に,すごく個性的な問題として改めてカップルの問題が見えて来る。

 じゃあそのとき,「男だから」とか「女だから」ということは関係なくなったのかといえば,決してそうではないはずです。それぞれに個性的に生きてきた人が,その個性的な生き方の中に,「男」の部分や「女」の部分を持ちながら自分を作り,また相手との関係を作ってきているからです。

 だいぶ前にこのブログでも「障がい」と「個性」を分けられるのかどうか,ということについての議論があったように思いますが,「障がい」も「個性的に成り立つ」し,「個性」の中に「障がい的な要素」が一体になってある,という感じで見られるのではないでしょうか。

 定型アスぺ問題についての理解が深まれば深まるほど,定型同士の共通性やアスぺ同士の共通性,そしてその両者のズレが見えてくると同時に,今度はそういう見方だけでは見きれない個性の違いもまた大きな意味を持ってくるようになる。

 そこで定型アスぺ問題への対処の仕方も,それぞれの個性的な現実に合わせたそのカップル独自のものを考えていく必要が増えていく。そんなワンセットの関係がそこにはあるような気がします。

 そしてさらに具体的なところで言えば,定型にしてもアスぺにしても,成育歴などがかなり大きな意味を持っていて,同じ定型,あるいはアスぺにしても,その部分で違いが大きいと,カップルの間に生まれる問題が相当違った形で現れるし,相手に対する印象も,「根っこのところでは信頼できるか,そこに困難があるか」といった所も,そしてそれにどう対処したらいいかについても,かなり基本的なところで違いが出てくるような気がしています。

 

 
 
 



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