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アスペルガーと定型を共に生きる

  • 東山伸夫・カレン・斎藤パンダ: アスペルガーと定型を共に生きる

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2013年10月29日 (火)

クッションの使い方

 本音と建て前って、アスペ定型問題を考えるときのひとつの大事なポイントだろうなと思います。少し理解が単純すぎるかもしれませんが、アスペの方は本音と建て前を使い分けて関係を作っている定型社会になじめず、とても苦労されたり、ショックを受けたり、傷ついたりされる。私のパートナーも子どもの頃、笑顔で皮肉を言われたり虐められても、すぐにはそれがいじめとは理解できなかったと言います。ものすごく時間が過ぎてから、ようやく「あれは自分がいじめられたんだ」と気がついて傷ついたとのことでした。

 また、アスペの方のブログを読んでいると、職場で同僚がそこにいない人の悪口を盛んに言い合っていたのに、その人が現れるととたんに笑顔になって話題を変えてその人を入れて話を始めるのを見て、とてもショックを受けたというエピソードを書かれている方もありました。

 そういうアスペの方が置かれた状態を自分なりに想像してみるんですが、以前、仕事で海外にある程度長期滞在をすることになったとき、その社会での「本音と建て前」がわからなくてとても苦労したことを思い出します。笑顔で応じられて「ああこれでいいのかな」と思っていたら、実は全然ダメだったとか、それと全く逆の場合とか。そういうことが積み重なるとショックを受けて、相手の「笑顔」も信用できなくなっていつも警戒心を持ちながら生活しないといけなくなる、ということにもなります。

 それは逆の場合もそうなようで、今度はその社会の人が日本で暮らしたりすると、やはり同じように日本人の本音と建て前の区別が分からなくてすごくショックを受けられたりする話を聞きます。

 けれども私自身の経験では、ある程度経験を積み重ねて相手の社会の中の「本音と建て前」が少しずつ理解できはじめると、随分楽になるんですね。警戒すべき所と安心していいところが区別できるようになってきて、「24時間緊張の連続」でなくてもよくなるんです。逆にしっかり信頼できる人間関係も積み重なっていくようになる。

 でも、もしそこでいくら経験を積み重ねても理解しにくい「本音と建て前」の世界に生き続けなければならないとすれば、その緊張はずっと続かざるを得ないわけですから、それは本当に苦労すると思います。アスペの方の苦労は、もしかするとそんな感じなのかなと想像するんです。その大変さを何とかするために、相手の表情とか言葉に頼って判断することをやめ、現実のその人の行動、結果で全て判断するようになられるのかもしれません。それは自分なりに相手に抱く期待が訳も分からない形で裏切られることが積み重なることによって、そういう辛い状態を避けるために、自然に自分の身を守る方法として身についてくるものではないでしょうか。

 一方で定型の方は適当に本音と建前をクッションとして使い分けながら、その中に本気の誠意も入れ込んでいったりしていると思います。「この人はどこまで信じていいんだろう?」ということを、そういうクッションを入れながら少しずつ探っていくということをわりにするんだと思うんですね。ところがそういう「本音と建て前のクッション」の中に入れ込んだ「本気の誠意」は、アスペの方からするととてもわかりにくいことが多そうなので、結局うまく伝わらなかったり、場合によっては全然反対の意味に取られたりしてしまう。

 うーんと、少し話を単純に整理しすぎかもしれません。というのはこれまでも少しずついくつかの形で考えてみたように、アスペの方にはアスペの方なりの「クッション」の作り方、気遣いの仕方があるんじゃないかという風にも感じるからです。定型はクッションがあって、アスペの方はクッションがない、という整理だと、そこがよく分かんなくなってしまいそうです。

 じゃあアスペの方はどんな風に気遣いをされていて、それがどうして定型には伝わりにくいんだろうか、ということも、本音と建て前の問題にもからめてさらに考えていく必要がありそうです。(もちろんこういう問題の整理の仕方自体が定型的で、アスペの方からすると「全然変だね」というふうに感じられるかもしれません。そのあたりは教えていただかないと残念ながら私の能力ではわからないです…… (^ ^;)ゞ )
 

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