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2013年3月 5日 (火)

共感と共苦

 ある人がどこかで書いていたんですが(題名とか忘れてしまった (^ ^;)ゞ )、今の世の中、共感と言うことはすごく言うけど、昔(50年以上前の、特に農村とか)は、「共苦」の世界がとても大事で、それが失われて居るんじゃないか、という話でした。

 共苦って、耳慣れない言葉で、多分その人が作った言葉ですけど、要するに苦労を共にする、みたいな話です。昔、農村とかは特にそうだったようですけど、「生きていく」ということ自体が大変だった。農作業とかも辛いですしね(って、私は経験ないからそう聞いただけですけど……)。

 最近、パートナーがこれまで子どもの頃から虐めにあい続けてきたり、友だちができなかったり、できてもいつの間にか遠ざかられていたり、仕事についても人間関係が大変だったり……、そういう人生のことを思うと、本当に苦労の連続だったと思えるわけです。もちろん私は私なりに結構大変な家庭に育ったし、臨床心理の人には「サバイバーだ」とずいぶん感心されたこともあるので、平均よりは苦労は多かったのかも知れないですが、でもそれとはまた随分違うところで、彼女はすごく孤独に苦労してきたと思います。

 私と結婚した頃は「守ってくれる人が欲しかった」という気持ちだったようです。初めて彼女の両親にご挨拶に行ったときには、二人きりになったときに私に「ようやく自分の側に居てくれる人ができたと感じた」というような意味のことを話していたことを覚えています。

 でもその私は彼女のそういう気持ちがよく分かってなかったわけだし、「守られる女性」ではなくて、「自立した女性」というのが私の大切にしていた考え方で、彼女もそういう人だと感じていたのですから、ズレも大きかった。あえて言えば「自立せざるを得ない女性」だったわけですね。でも安定して自立できるためには子どもの頃に十分守られて育つということも大事かなと思えるのですが、彼女にはその条件はほんとに薄かった。

 これは何度か書きましたが、彼女が福祉関係の仕事で頑張っています。そこではなんらかの事情でそれまでの「普通の生活」を失った人に、少しでも「普通」に近づける手助けをすることに、彼女なりのやりがいを感じているということです。

 なんて言うのか、そこでは別に「共感的な関係を作る」とか言うことがメインなのではないわけです。もちろん「反感を持たれる」ことは避けなければならないし、そこは彼女も苦労するのだと思いますが、でも一番大事なことは「ちゃんと生活が送れる」ということ。

 そのことを考えると、最初に書いた「共苦」のことが思い出されるのです。「生きていく」ということ自体が大変だということ。そこを大事に人に関わること。

 私がいろいろ悩んだりして、話を聞いて欲しくて、共感して欲しくて、という場合でも、彼女との関係ではなかなかそうはなりにくくて、でも彼女は彼女なりに一生懸命私のことを支えようとしてくれていたということも最近ようやく分かってきました。それは「共感による支え」なのではなくて、私の生活をしっかりと支える(経済的なことの協力とか、家事のこととか)ことだったんです。「共苦」といってもいいのかもしれません。

 今思えばやっぱり、時々彼女が言っていたんですよね。「これだけ頑張ってるのに、認めてもらえないのか」という意味のことを。でも私は全然ぴんとこなかった。私が求めていたのは「共感」だったわけで、生活のことではなかったわけですから。

 今になってようやく彼女にとって「一緒に生きていく」ということが何を意味することなのか、少しですが感じ取れるようになり始めた気がします。それはこれまでの私の生き方の中では見過ごされてきた大事な部分なのかもしれない。いや多分そうなんだろうという気がします。

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