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アスペルガーと定型を共に生きる

  • 東山伸夫・カレン・斎藤パンダ: アスペルガーと定型を共に生きる

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2012年5月 7日 (月)

共通の「敵」

 7月に出る「アスペルガーと定型を共に生きる:危機から生還した夫婦の対話」の中のエピソードに、アスペと定型の矛盾が比較的長い間そのご夫婦であまりひどく表立たなかった理由の一つとして、夫婦が「共通の敵」を抱えていた、というお話しがありました。その「敵」と一緒に闘う仲間のような感じになっていたので、それで矛盾が表立たなかったのだろうとおっしゃるのです。(だからそれが無くなったら、命がけの凄絶な夫婦の闘いの日々になっていった)

 ある意味私の所も命がけの凄絶な時期を子どもたちを巻き込んでしまいながら過ごしてきたわけですけれども(親はっても子は育つ!)、その後、アスペと定型のズレという問題をお互いに共有できるようになってからは全く事態が変わりました。そしてそのこともある意味で「共通の敵」を今私たち夫婦が抱えたことになるんじゃないかなと思いました。

 というのは、たとえば昨日も夜に二人で話をして、私は自分の気持ちがある部分で落ち着いてきていることについて、一種の自分の成長として話を始め、そしてパートナーが幸せになることが自分の大きな一つの目標だ、という話で終わって、まあすっきりして寝たんですね。

 そしたら今朝、パートナーは昨晩よく眠れなかったと言うことで、「あれはパンダにとって平和な話だったのか」と聞くんです。「平和な」というニュアンスがよく分かんなくて、「喧嘩の話じゃない、自分としてよかったと感じたことの話だった」と答えたわけですが、彼女の方はその話の中で自分にとって辛いことが前面に出てきて、しんどくて寝られなかったというのです。ああ、またもや激しいずれた会話だったのかとちょっと愕然としました。

 けれども以前と違って、そういうズレがストレートに厳しい言い争いになったりすることは今はまずありません。ちょっとムキになって言い合う感じになることはあるけど、それは喧嘩というのとはまた違うし。で、なんでそうなのかというと、やっぱり「今うまくやりとりがいかないのは、お互いに考え方や感じ方、理解の仕方にズレがあるからだ」と思い合っているからなんです。

 だから、お互いにうまく行かないのは自分のせいでもないし相手のせいでもないし「ズレ」というもののせいだ、というふうに、なんか外に「敵=ズレ」を作って一緒にそれと闘う、それを解決しようと努力する、という姿勢になりやすい状態なんだと思えます。

 まあ、そういう思いは見てると私の方がより強いような感じもします。パートナーの方は頭ではそれはそう考えても、どうしてもいつもの傾向で「結局は自分が悪いんだ」という思いに陥りがちな気がするんですね。もっと前向きに一緒に考えられたらいいのになと、私は思うんですけれど、なかなかそう簡単なことではないようです。

 
 この「外に敵を作る」というやり方は、「仲間同士の結束を高める」ためにあっちこっちで使われる常套手段ですよね。大きく見れば国と国の間だって、自分の国が不安定になると政治家がよくやるのが回りに敵を作って国内を固めようとすることです。小さく見ればいじめる相手を作っていじめる子ども同士が固まるみたいなのもあるし。

 そういうのは私はすごく嫌いなんですけど、でも「ズレ」を敵にするんだったら全然問題ないなあと思います。誰かを一方的に責めるわけではないし、お互いに相手のことを考えながら、「ズレ」を何とかしようとするわけですから。そういう「共通の敵との闘い」では相手を傷つけることはないし、むしろ傷つけてしまったらその闘いは負けになるわけです。それだったら「共通の敵」作りというのはとてもいい方法なんじゃないかと思います。

 

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コメント

お仕事ご苦労様です。
この記事を読んで、我が家の場合「敵」ではないのですが、共通の目標と夢があったので、お互いのズレがあまり問題にならなかったのかな、と思いました。
「夢が叶ったら、夫が私と向きあってくれるのでは?」
「目標を達成出来れば、妻の要求は減るのでは?」
とお互いに思い込んでひたすら頑張ってきました。
だから、ある程度先が見えるようになったときに、ズレの問題が全面に出てきて、混乱し
まくって今に至る・・・という感じです。

あくまでブログの情報だけですが、パンダさんとパートナーさんに「壮絶な時期」があったとは想像できませんし、そのような時期を経ても、改めてちゃんと互いの意見を話し合える関係になれることが、これまた想像できません。
そのへんが夫婦の難しさというか、醍醐味?なんでしょうか。私にはまだわかりません。

ご本の発売を楽しみにしています。

Glassfishさん

 そうですか。そういう形で問題が表面化しない、と言うこともあるんですね。
 考えてみると「表面化しない理由」というのもそれぞれ個性的なんでしょうね。
 興味深いテーマのような気がします。

 「パンダさんとパートナーさんに「壮絶な時期」があったとは想像できません」

 うう、カサンドラ症候群になりそう……(T T)
 というのはまあ、冗談ですけれども、「壮絶な時期」は全然誇張無しです。
 自分のことはさておき、子どももそのせいで傷つけてしまったという思いは
 もう取り返しの付かないものですね。幸い子どもたちは自分の力で
 しっかりと自立してくれましたから、本当に子どもに感謝の日々です。

 「そのような時期を経ても、改めてちゃんと互いの意見を話し合える関係になれる」

 これについては今度の本のメインテーマです。私の家の場合はもしかすると
 「改めて」というより「はじめて」そうなれたのかもしれないですが、
 本の方では「改めて」という感じで壮絶な状況を乗り越えてこられた夫婦に
 お話しを伺いました。

 そうなるかならないか、これもまたカップルの個性とか、色んな偶然や必然が
 折り重なって決まるんでしょうね。「こうやったら必ずうまくいく」みたいなものが
 簡単に見つかるのとも違うような気がします。
 お互いの経験を参考にしながら、自分たちなりに工夫を続けていくしかない
 ということなんだろうと思います。

 その先もどういう結論が待っているのかはわかりませんしね。
 私のパートナーは「とりあえず離婚の予定はない」と言ってますが (^ ^;)ゞ
 


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