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アスペルガーと定型を共に生きる

  • 東山伸夫・カレン・斎藤パンダ: アスペルガーと定型を共に生きる

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2011年4月18日 (月)

ちょっと変わった人

 アスペルガーの人にもいろんなタイプや、いわゆる自閉傾向の強さにもすごい幅があるように、職場の方にもそういうアスペルガー的な人が生きやすい職場と生きにくい職場があるわけですよね。

 これはかなり勝手な想像に過ぎないけど、まあ営業とかはしんどいでしょうね。逆に技術系の仕事とか職人芸的な仕事はその人にその方面の才能があれば向いていそうな気がする。昔で言えば(今も?)「気むずかしい陶工」とか「こだわりの染め物職人」とか、結構そういうタイプの人がいたんじゃないでしょうか。

 私の住んでいるところに、小さなおいしいケーキ屋さんがあって、でもなんか店の名前とか、店内の置物とか、改めて考えると全然ケーキ屋さんぽくない、不思議なものだったりするんです。そこは奥さんが店に出ていて、後ろのケーキ工房にだんなさんがこもって仕事してるんだけど、その不思議な置物などを、奥さんのかわいらしいセンスでなんとか極端な違和感のない状態まで持って行っています。

 で、その旦那さんは直接目撃したこともないし、これも私の勝手な想像に過ぎないんだけど、そのかわった置物や店の名前にかかわる趣味が、なんとなく自閉的な世界を思わせるんですね。そう思ってみると、なんとなく奥さんの様子も「アスペルガーの旦那さんと頑張って店をやっている」という風に見えてきたりする。いや、完全に思いこみかも知れないんだけど、そういう思いこみが成立してしまうと、そのケーキも「さすがアスペルガー的こだわりのおいしさ」と感じてしまったりするから面白いものです。

 あと、私のパートナーがやっている福祉関係の仕事も、比較的受け入れられやすいところかもしれません。もともと福祉というのは「定型的な生活」が何らかの理由で難しい人たちについて、定型的世界との橋渡しをする、というような意味を持っていますから、そこで働く人は定型的な基準からのズレについては「許容度」が高くないとやっていかれない。その延長で、一緒に働く人同士の間でも、他の職場に比べると多分ずれていることについてわりに寛容なのかなという気がします。ま、職場にもよるかも知れませんが。

 昨日パートナーに聞いたんですけど、彼女は職場では「ちょっと変わった人」というふうな受け止められ方だそうです。上司が別のタイプで強烈な「変わった人」らしいので、職場で一番目立つ「変わった人」ではないところはちょっと救われているのかも知れません。

 そうすると、「ちょっと変わった人」ということで、なにか扱いに違いがあるのか聞いてみたんですが、ときどき「話聞いてる?」「話分かってる?」と確認してくれるんだそうです。もちろん一対一の時は大丈夫なんですが、昨日書いたように、会議みたいな時ですね。話について行けなくなって分かんなくなって取り残されたりする。そうすると彼女は正直に「いや、わかんない」と答えるそうです。そのことが他の人たちにはもう了解されて居るみたいで、確認を取って、改めて説明してくれたりするそうです。

 福祉の仕事は共感能力や愛情一杯が理想、と思われるかも知れませんが、実は医者とか看護師さんとちょっと似ていて、あまり相手にのめり込みすぎないドライさも必要なんですね。まあ、兼ね合いの問題なんでしょうけれど、特に海千山千の人たちを相手にする老人関係の仕事はそうなります。で、そういう「ドライに必要なことを見極める」ということについては、パートナーは職場で一目置かれているらしいんです。

 なんかそうやって「ちょっと変わった人」が「ちょっと変わっている」ことを活かして生きていかれるというのは、考えてみればいいことですよね。実際世の中にそういうタイプの人が必要とされる場があるわけだし。

 私も世の中的にはパートナーとはまた違った意味で、強烈に変わった人でしょうから、これは変わり者同士の出会いであったわけです。ちょっと変わった人がどうやって生きていったらいいか。あるいは私のように強烈に変わった人がどうやって生きていったらいいか。社会の中でそういう人間がどういう役割を果たせるのか……。

 ああ、そのためにはそもそも「世の中って<ちょっと(またはだいぶ)変わった人>が一杯居るんだよね。そういういろんな人がいてこれまでの世の中は成り立ってきたんだよね」という意識が世の中に普通に広まらないといけないんでしょう。ちょっとでも他の人たちから外れることを極端に恐れるような社会では、そういう人たち本人も含めてみんなが生きにくくて仕方ないはずです。

 「変わった人」同士でもなんか合う人もいるし、合わない人もあるし、「変わった人」と「そんなに変わってない(普通の?)人」の間でも合う人もあれば合わない人もある。もちろんいわゆる「普通の人」同士だってそこは同じです。そういういろんな可能性があるんだから、そのことを見つめて無理のない形に調整しながら、場合によっては一時的とか永遠にとか関係を絶ち、場合によっては関係を作り直し、そうやってお互いにとって無理のない、より納得のいく道を生きていくことができればなあと思います。

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