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アスペルガーと定型を共に生きる

  • 東山伸夫・カレン・斎藤パンダ: アスペルガーと定型を共に生きる

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2011年1月19日 (水)

iroriaさんの例:「理解の共有」とジェンダー

 今、アスペルガーの夫と高機能自閉症の診断を受けた娘と暮らすiroriaさんが書いたブログ「サボテンと雪椿」を読ませていただいているところです。あくまで定型である私の感覚や視点からですが、ほんとうに大変な状況を、鬱になりながらも信じられないほどの誠実さと工夫で頑張って生きてこられたその過程は、読んでいて圧倒的ですし、学ぶこと、納得すること、考えさせられることもどれほど多いかと思えます。

 このブログのコメント欄で私に合わせて「アホ」になってくださっている(!?)みみさんもそうですし、幾度も紹介させていただいたカレンさんもそうですし、「配偶者の会」の掲示板などで発言されているみなさんなど、この問題で苦しんできた方達はなんてすごい方達なんだろうと、心底圧倒されざるを得ない、というのが正直なところです。その「人としての深さ、厚み」がどれほどの代償を払いつつ得られたものなのかと想像すると、ちょっと言葉を失う感じがあります。それも一種のギブアンドテイクなのだろうとは思いますが、なかなか気楽にそういう言葉で括ることにためらいを覚えるような思いもあります。

 で、iroriaさんのブログ、今次の所まで読み進んだところで、一度これを書きたくなりました。

  2010年5月22日付け「誤解が多い発達障害

 iroriaさんはご自分でも時々書いていらっしゃいますが、もともととても明るい、人への気遣いも細かな、そしてとても頑張り屋さんということが、文章の端々から感じられます。いつも笑顔が絶えないと回りから言われていたiroriaさんも、十数年の必死の生活の中で、娘に対してはそれを保とうと努力されつつ、ついに普段の笑顔がその顔から消えるようになってしまった。夫とは離婚も現実的に繰り返し考えながらも、娘を育てる上で今はそれは出来ないと考えられている、そういう状況の中で鬱を抱え込みながら、書かれたのが上の文章です。

 定型とアスペのカップルでどうギブアンドテイクの関係を見つけてコミュニケーション関係を持続させていくことが出来るのか(あるいはここは大切だと思いますが、その限界はどこなのか)、ということを考えるとき、このブログでは、お互いにものすごく違う言動の理解の仕方について、どうしても「翻訳」という過程が必要だろう、ということを書いてきたわけですが、それをiroriaさんはご自分の経験の上に、ここまでかなり独力に近い形で作り上げてこられた。詳しくは直接お読みいただくこととして、いくつかさわりだけご紹介しましょう。

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ASの人がよく「失礼な事を言う」のは、定型は自分の言葉によって相手がどう思うか、を考えなら話す事が可能ですし、相手と話しながらアレコレ考えつつ、色々なものを読み取りながら会話を進めるのに対し、ASの人はコレができません。なので、相手を騙したりする事は不可能に近いのです。

……

定型が攻撃的になる時(または人格障害【※1】など)、相手への怒りの感情を攻撃という形でぶつけるのに対し、ASの人は得体の知れない不安と自己防御によるパニック状態から、攻撃と思えるような言動に出ていると思います。

……

こうやって書くと、ASやHAの人が会話すべてができないように思うかもしれませんがこれは「人の感情面」の会話に対してのものに限定されます。……要するに、データ化できない、見えないもの=心の面での会話です。視覚的な事は理解しやすい、という特性からきているのかもしれませんね。見えない、確認できないものに関しては、とても怖いのです。
これは、相手の気持ちだけではありません。なんと、自分の気持ちに対しても、同様なのです。たとえば「今日どうだった?」「調子どう?」なんて、世間話のスタートではありがちな台詞ですが、ASやHAの人にとっては、こういう不確かな質問はとてもストレスを感じる事なのです。ですが彼等は、それを表に出すまいと、外では必死に頑張っています。なので、定型が感じないストレスを、常に感じているという事になるのでしょう。

ASやHAの人の不機嫌=不安、という解釈が正しいでしょう。決して、相手に対して攻撃しようとか、相手の気遣いに腹を立てているということではないのです。「どう返答してよいかわからず、困っている」というわけです。
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第三者が客観的に「分析」しているわけではありません。定型とアスペのコミュニケーションの仕方のズレのせいで、ぼろぼろに傷つきながら、それでもなお、iroriaさんは相手の言動の意味を、何とか自分でも理解可能な形に翻訳しようとされ、そしてここまでの、私たちにもわかりやすい言葉にほぼ独力で持ってこられた。なにかほとんど驚異的とでも言いたくなるようなことに思えます。

もちろん、このような「翻訳」の仕方を導き出したとしても、それだけでiroriaさんが夫とのコミュニケーションで傷つかなくなるわけではありません。そして、それだけで次の展開が見通せるかというと、そこには大きな壁が立ちふさがる。そのことをiroriaさんははっきりとこう書かれています。

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・・・とはいえ、こういう日常会話のひとつひとつの言葉を選んで会話するのは、定型にとってもストレスですし、とても困難です。なので、互いの関係をスムーズにさせる方法は

何をおいても「本人が自覚する」という事が不可欠です。
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昨年5月22日以降、どう展開されたのかは、私はまだ読んでいません。この段階ではiroriaさんのパートナーの方は「理解の共有」に対してとても拒否的で、iroriaさんの努力でなんとか診察の予約をとりつけたところまでです。

「カレンの夫」さんは比較的すっとその理解を受け入れられたとおっしゃっていますが(上記掲示板No.3518 - 2011/01/16)、iroriaさんの夫は強い拒否的態度を示されていました。もっともそれはこの問題に限ることではないのかも知れません。結婚以降すべての領域に於いて、とても強い「亭主関白」的スタイルで自分を守ろうとされているように感じました。このあたり、以前にも考えてみたジェンダーの問題が深く絡んで、パートナーごとの関係の違いや「理解の共有」可能性あるいはその困難さの違いを生み出しているのかも知れません。

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コメント

パンダさん、どうも、こんばんは。
私の前のコメントは、どこへ行った?
というぐらい、コメントの嵐ですね~

iroriaさんは、私が、とても尊敬している方で、
パンダさんに紹介して、是非、意見を聞いてみたいな・・・
と思っていたくらい、尊敬している方なのです。
(もちろん、ネット上で、私が、一方的にそう思っているだけです。)
とっても、タイムリーです。

あ、パンダさんは、iroriaさんの次に、尊敬しています。
渦中にいると、「私は、いったい、どうしたらいいの?」
と、負のスパイラルに陥って、絶望して、自分のことしか見えない人が、
ほとんど、ですが、(私も)
iroriaさんだけは、次の段階に行ってる人でした。
パンダさんも、分析の段階まで、進んで、ほんと、尊敬します。

パンダさんのすごいところは、当事者の人のブログを閲覧されて、
理解しようと、されているところです。
私も、何度か、いくつか、見たことが、ありますが、当事者を理解したい、と思うどころか、
そんな、自己中な・・・と思って、イラッとくることが、多く、挫折しました。
やっぱり、脳の思考回路が、定型とは、違う人(非定型=アスペ)が、存在するんだ、
と、納得しただけでした・・・

やっぱり、私は、凡人です・・・

配偶者の掲示板でも、ほとんどの人が、
「夫が、アスペかも・・・」と悩んで、絶望して、コメントされる方が、
ほとんどなのに、iroriaさんだけが、ご自分の知識や知恵を
惜しみなく、アドバイスくださって、「この人は、すごい」と思ったものでした。

本当に、すごい、知識と勉強量なのです・・・
ご自身も、すごい、怒涛の嵐の渦中にいる、にも関わらず、です・・・
私も、アドバイスいただいことがあります。
すごく、すごく、勉強になるのです。
とにかく、すごい人です。

最近、掲示板もご無沙汰で、ブログも、更新が、停滞しているので、
心配なのですが・・・

是非、「サボテンと雪椿」のブログだけでなく、コメントのKSさんとのやりとりも、
興味深いので、是非、ご覧になってください。

ちなみに、私は、夫に対する憎しみから、時々、アスペの人の人格を軽視した
発言をすることもあるので、ハンドルネームをいくつか、使い分けています。
それで、自分自身が、ごっちゃになっていることもあるので、
悪しからず、ご了承願います・・・

こんばんは
昨日はアルコール消毒されてくださって…スーッとスッキリ
お支払はブラックカードで。
お金持ちは現金持ちませんの、ごめんなさい

パンダさん、またまた凄いブログを見つけてしまいましたね…
凄い方がいそうですね…
私は凄くないけど、何だかまた、どこからかプンプン臭ってきましたよ!!
パンダさんと同じ臭いが…!!
プンプンプンプン

パンダさんの所だけでも、大変なのに、寝れなくなってしまいますよ…寝ますけど

パンダさんのブログを先に読破したら、iroriaさんの所も読破しに行きます。

先日パンダさんと同じ臭いがしたので、ヤバいと思い、主人とスーパー銭湯に7時間行って来ました。キレイにキレイに…洗ったはずですが…まぁたどこからか…プンプンですか…まったく…

スーパー銭湯は私達にはいいですよ!
夫婦で共有出来る。でも、一緒にいなくてもいい。旦那は男湯、私はおナベ湯。
サウナでスッキリ。マッサージもある
たっぷりくつろいで1人たったの500万円から800万円位ですからね。安いものです。
パンダさんも、プンプンした時は家族でいかが?

Alonaさん

> あ、パンダさんは、iroriaさんの次に、尊敬しています。

お気遣い、ありがとうございます 
尊敬などとはほど遠い人間であることは自分が一番良く知っております。
……と書くと、また「なんて謙虚な方なのかしら」とか誤解されるし、
もうどうしようもないですね…… (^ ^;)

> パンダさんも、分析の段階まで、進んで

いや、これももう性分でして…… すいません 

> やっぱり、私は、凡人です・・・

私は凡パンダです…

> iroriaさんだけが、ご自分の知識や知恵を惜しみなく、アドバイスくださって、「この人は、すごい」と思ったものでした。

ほんとにすごい方だと、私もびっくりしました。

> 最近、掲示板もご無沙汰で、ブログも、更新が、停滞しているので、心配なのですが・・・

昨日、コメントを書かせていただいたんだけど、今も「管理者の承認待ちです」のまんまです。あれだけ頑張って、いろいろなショックなことが重なって、とんでもなくしんどい状態になられても全然おかしくない状況ですものね。ほんとに頑張りやさんだっただけに、私も心配です。

> ちなみに、私は、夫に対する憎しみから、

ちなみに、韓国では「友情の深まりは憎しみの深まりを伴わなければ本物ではない」
という考え方があるみたいですね。すご~いと思った。

聖母みみさま

spa! もう最高ですよね! うーん、至福の時 confident
聖母さまのお薦めということで、そのうち奥様にお伺いしてみます。

消えないにおいはファブリーズなど、いかがでしょうか?

それにしても聖母さまは聖母さまのくせにお金持ちだったんですね。
そういえば教会の聖母さまも、キンキラキンshineのもありますね。

と、ということは私のような貧民とはお生まれが違うお方なのですね!
知らぬ事とはいえ、軽々しく口をきかせていただいた、これまでの
数々のご無礼の段、どうぞお許し下さいませ m(_ _)m  


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